台所のシンクで洗い物をしていると、水がスーッと流れずに、ゆっくりとしか引いていかない。そんな「流れが悪い」状態は、些細なことのように見えて、実は排水溝が詰まりかけているサインです。放置すると完全に詰まってしまい、大きなトラブルに発展する可能性も。でもご安心ください。軽度の「流れが悪い」台所排水溝なら、ご自宅で簡単に解決できる方法がいくつかあります。まず、最も手軽に試せるのが「お湯を流す」方法です。台所排水溝の詰まりの多くは、油汚れが冷えて固まることが原因です。そこで、約40〜60℃程度の熱すぎないお湯を、シンクにゆっくりとたっぷりと流し込みます。熱湯は排水管を傷める可能性があるため避けましょう。この温度のお湯は、排水管の内側にへばりついた油汚れを溶かし、水の流れを改善する効果が期待できます。少なくとも15分から30分程度、お湯を流し続けるか、シンクに溜めてから一気に流す方法も有効です。次に、「重曹とお酢(またはクエン酸)」を使ったナチュラルクリーニングも、流れが悪い状態の改善に役立ちます。 まず、排水口のゴミ受けや蓋を外し、排水口全体に重曹をカップ1/2〜1杯程度、たっぷりと振りかけます。その上から、同量のお酢(または水で溶かしたクエン酸水)をゆっくりと流し込みましょう。重曹と酸が反応してシュワシュワと泡が発生します。この発泡作用が、排水管の内側に付着した油汚れやぬめりを浮かせて剥がしやすくしてくれます。 約30分〜1時間ほど放置した後、45〜60℃程度のぬるま湯でしっかりと洗い流してください。この方法は、排水管の汚れを分解するだけでなく、消臭効果も期待できます。また、手元にラバーカップ(スッポン)がある場合は、それを使って「水圧で詰まりを動かす」方法も有効です。排水口の蓋やゴミ受けを外し、排水口にラバーカップをしっかりと密着させます。シンクにラバーカップのカップ部分が浸かる程度の水を溜めてから、ゆっくりと押し込み、勢いよく引き抜く動作を数回繰り返します。この水圧の変化が、詰まりの原因となっている異物を動かし、水の通り道を確保してくれることがあります。[5] ただし、固形物を流してしまった場合は、無理に押し込むとさらに奥へ詰まらせてしまう可能性があるため注意が必要です。
流れが悪い台所排水溝の簡単解決策