キッチンのリフォームを成功させるための秘訣は、見えない部分の仕様をどれだけ詳細に詰められるかにかかっています。特に排水トラップの種類の選定を誤ると、完成後に「シンク下が思ったより狭い」「水の流れる音がうるさい」といった不満につながります。まず確認すべきは、現在お住まいの住宅の排水方式が「床排水」なのか「壁排水」なのかという点です。日本の戸建て住宅の多くは床排水ですが、マンションなどの集合住宅では壁排水が採用されていることもあります。これによって、設置できるトラップの種類は大きく制限されます。例えば、壁排水の場合にはPトラップという種類が一般的ですが、床排水の場合にはSトラップや椀トラップが選ばれます。次に考慮すべきは、シンクの材質との相性です。ステンレスシンクであれば多くのトラップが適合しますが、最近人気の人工大理石やセラミックのシンクの場合、排水口の形状が特殊なことがあり、専用のトラップしか取り付けられないケースもあります。また、トラップの種類によって、ゴミ受けカゴの形状も変わります。深型のカゴはゴミを溜めておける利点がありますが、放置すると不衛生になりがちです。一方で、浅型のカゴはこまめな清掃が前提となりますが、常に清潔を保ちやすいというメリットがあります。さらに、盲点となりがちなのが「オーバーフロー」の有無です。シンクから水が溢れないように横に付いている穴のことですが、これがある場合、トラップもオーバーフロー用のホースを接続できる種類でなければなりません。もし、キッチンのリフォームに合わせて食洗機を導入するのであれば、食洗機用の排水接続口があらかじめ備わっているトラップを選ぶのが、工事の手間と漏水リスクを減らすポイントです。排水トラップの種類選びは、パズルのピースを合わせるような作業です。一つ一つの条件を丁寧に確認し、自分の家の構造と希望する機能が完璧に合致する種類を選ぶことが、リフォーム後の満足度を大きく左右します。カタログの図面を見るのが苦手な方も、担当者に「このトラップの種類は何で、シンク下のスペースはどうなるのか」と具体的に質問してみてください。その答えの中に、理想のキッチンへのヒントが隠されているはずです。
リフォーム前にチェックすべき排水トラップの適合性と種類